Voyage sentimental

物欲の残滓

MacBook Proを手放してしまった

†悔い改めて†

昨年に感傷的な気分のままに購入し、以下の記事まで書いたにもかかわらず結局MacBook Proを手放してしまった。あの世でMacBook Airに合わせる顔がない。

metalman.hatenablog.com

手放した理由は使用頻度が少なすぎたことにある。売却するにあたってバッテリーの充放電回数を調べてみたらなんとたったの13回!いったいなんのために買ったのかさっぱりだ。寝かしておくにもリセールバリュー的にもったいない代物だったのでついに売ってしまった。200k近く払って購入し、130kで売却したのだから高い勉強代だ。旅立ったMacBook Pro君には達者に過ごしてほしい。

熱問題

しかし購入した際にわざわざ記事を書いたくらいだからそれなりに未練もある。そこで己を納得させるために言い訳を書く。

そもそも何故使用機会が少なかったのか。一番の理由はやはりPCを外に持ち出す機会がほぼなかったことが挙げられる。セミナーに参加するにしてもだいたい仕事関連なので会社のPCを持ち出すし、外で文章を書きたいならiPad+Magic Keyboardで事足りる。この記事もそうやって書いている。そもそも気軽に持ち運ぶには少々重いし、取り回しも悪い。いったいなんのために持ち運び可能なPCとして買ったのか。 見通しが甘すぎた。

外に持ち出さないにしろ、それでもProの名を冠するMacBook。それではメインPCとして使えばいいのではという話だが、これがどうにもイケてなかった。その最大の要因は排熱だ。

元々購入した当初からメインPCとしての使用を想定しており、外部ディスプレイを接続しMacBook本体と合わせてデュアルディスプレイ構成で運用する腹づもりだった。しかしこのMacBook Pro、とにかく少しでも負荷をかけるとファンが全開に回転するくらいにはすぐに熱くなる。USB Type-C ハブを経由して外部ディスプレイにつなぎ、ブラウザを開いて動画を再生することが果たして負荷と言えるのか分からないが、その程度でキーボード付近が熱いほどではないが気になる温度になる。バックグランドアプリが悪さをしているのかとCPUとメモリのパフォーマンスチェックをしてみてもどちらも50%未満の使用率だ。会社のdynabookはこれ以上乱暴に使っているけどCPUとメモリの使用率が50%超えた程度ではこんなにファンは回らない。しかも夏場にガンガン冷房をかけていたとしても、ファンはすぐに回り始める始末。ファンの掃除をしても変わらない。サードパーティー製アプリでファンのコントロールもいじってみたが、PCに熱が籠もっているからこそファンは回るのだから故障を気にして結局元に戻してしまった。

それでは本体キーボードを使わずに外付けキーボード&マウスで操作すればいいという話で、その状態でしばらく使い続けたが、やはりファンの音と熱が気になる。更にUSB Type-C ハブの温度も無視できないくらいには熱くなっている。ハブすら熱くて気軽に使えないとなると、USB Type-C×2しかインターフェイスをもたないのが恨めしくなってくる。別途スタンドも買って排熱が籠もらないようにし、更にUSB扇風機で本体とハブを冷やしながら使っていたが、ある日とうとう自分の方が限界を迎えた。メインPCをなんでここまで介護しながら使わなければいけないのか。何の気兼ねもなく使えるWindowsマシンの方が使いやすい、ということでMacBook ProはメインPCとしてもお役御免となった。

どうやら外部ディスプレイをつなげると熱くなってしまうのはモデル共通の事象らしい。ちなみにGenius Barに持ち込んだがハードウェア的に問題は見つからなかった。

nogunori.hatenablog.com

加えて自分の用途ではMacでしかできない作業もない。はじめこそunixライクに使えるMacのほうがいろいろ勉強も捗ると思ったが、自宅サーバーがあるので勉強にはそちらを使えばいいし、更にWindows10のWSLが思ったより使い物になるので、Macに拘る理由など感傷以外無くなってしまった。

それでも所有欲が満たされるマシンだった

ここまで文句を連ねてきたが、それでも所有欲は満たされるマシンであったのも事実だ。Macおなじみのアルミボディは相変わらずかっこよかったし、Retinaディスプレイは評判通りの高精細で気に入っていた。はじめは”ペチペチキーボード”と揶揄していたバタフライキーボードも、使い慣れていくにつれて打ち心地がクセになった。スペックもメモリ16GBを積んだだけあって発熱さえ気にしなければ不便することもなくサクサク使えた。MacBook Pro単体で使う人には良いマシンだと思うし、自らの用途で使用するにはリサーチ不足だったと言える。

さいごに

今回の売却劇はプロレタリアートたる自分には非常に高い勉強代となってしまった。感情で行動してはいけない典型的な例だ。やはり感情は間違う。そもそもMacBook Airが壊れたからといって買い直したのが間違いだ。役目を終えたのだから自分の前から姿を消したのだろうし、無理に代替を求めたのはいけなかったのだ(付喪神的思考)。

しかしMacBook Airの頃からアプリ等に少なからず投資をしてきたし、Windowsよりも魅力的なアプリが多いのも事実なのでmacOS搭載マシンに幾ばくかの未練はあるといえばある。万が一外出先でPCを使う機会が増えるのであればモバイルマシンとして魅力的なMacBookを買うかもしれないが、その時は当分こないであろう。

ちなみに今回MacBook Proに果たせなかったメインマシン兼モバイルマシンという一挙両得なPCを探したところ、最適解として見つかったのがSurface Bookだ。13インチにも関わらず別途GPUを搭載、3000 x 2000の高精細ディスプレイに、17時間稼働可能な大容量バッテリー。2in1マシンとしても利用でき、ディスプレイはタブレットして分離可能。Windows Helloによる顔認証機能も付いており、Surfaceシリーズの周辺機器も使えるためハブによる機能拡張も簡単。更にApple Pencilレベルの使い勝手を誇るSurfaceペンも使えるという、いたせりつくせりなマシンとなっている。重量を除けば理想に限りなく近いスペックだが、お値段は理想からほど遠かった。無念。